前回はGN125Hのデザインについて書かせていただいたので今回は走りそのものについて書かせていただきたい。
のじゃが・・・・
私はバイクの性能や走りについて解説するほどの技能や経験はもっちょらん。
ただ、単純にいい年こいてバイクに乗ることが楽しくて楽しくて、ハマッてしまったというだけのバイク好きのオヤジである。
しかも、ちょい悪オヤジでついでに言うと、ちょいスケベでもある・・・・(笑)
そんなオヤジのインプレッションなんで、参考にしてもらうとちょいと困ると言うか責任は持てないのでご了承を。
なぜ冒頭にこんなことを書いたかというと
ミッション付きのバイクを購入・所有したのは、このGN125Hが初めてなんじゃよ。
いわばGN125Hは私が童貞をささげた麗しき女性のようなものなのじゃ。
そんなわけだから、どうしたって好意的に見てしまう。
あばたもえくぼとは言わないまでも、許容範囲と許せてしまうところがあるからじゃ。
たとえデキが悪かったとしても、自分の娘を悪く言われれば嫌なもんじゃ。
親からすれば、それが欠点だとしても、そういう欠点があるからこそ魅力的なんだと弁護したくなる。
GN125Hは私にとっては、初恋の相手であり、童貞を捧げた相手であり、愛娘でもあり、相棒でもある。
さて、前置きはこれくらいにしてと・・・・・
先ずは基本の基本としても基本スペックを書いておこう。
分かる人にとっては、この基本スペックを見ただけでどんなバイクか想像できるかもしれない。
全長 1,945mm
全幅 815mm
全高 1,110mm
軸距 1,275mm
シート高 738mm
車両重量 113kg
サスペンション フロント・テレスコピックオレオ
リア・スイングアーム
60Km/h定地燃費 64km/L
エンジンスペックに関しては若干の差があるようだ。圧縮比が9.5:1と9.2:1があり出力も13ps、9.5ps、9.2psといろいろでどれが本当なのかよく分からん・・・・(笑)
GN125Hはそもそも日本のスズキが1999年まで製造・販売していたのだけれど現在は「大長江集団」という中国の会社がライセンス製造しており、純粋な日本製ではない。と言うよりもSUZUKIブランドにはなっているが中国製と認識するのが正しい解釈だと思う。
さて、いよいよ本題のインプレッションということになるのじゃがGN125Hを購入して1年で17000km以上走破し、春夏秋冬全ての季節を体感してきた私の感想を書きましょう。
先ずは、完全オリジナルな状態について。
そもそも私はGN125Hでスポーツライディングをしようなんてサラサラ考えてもいなかった。
普段の脚として便利に使えればいいやと思っていたので峠を攻めるようなシチュエーションは想定していない。
そんな気持で乗る分には全く問題ありません。
さらに言わせてもらうなら
・何があっても道交法遵守。
・雨が降ったら乗らないのはもちろん、道路が乾くまでは乗らない。
・日暮れから翌朝の太陽が出るまでは乗らない。(要するに夜は乗らないってことね)
という人であれば、完全オリジナルでも問題はないと思います。
ただ、それでも言わせていただくなら完全オリジナルの状態は少々危険が伴うと思うよ。
先ずはタイヤなんだけどSAKURAという意味不明なメーカーのタイヤが標準装備されているんだけど、このタイヤ、かなりヤバイです。何がヤバイッてグリップしないんですよ。
私の場合8000kmほどオリジナルタイヤで走りましたが、購入したらすぐにでもタイヤ交換をお勧めします。
私はダンロップ製のものを着けていますが、ダンロップかIRCが一般的のようです。
それからヘッドライト。
これ、かなり暗いです。
外灯のない夜道はオリジナルのライトは危険ですから、これも購入後すぐにハロゲンに交換しましょう。
さらにお勧めとしては、プラグとパワープラグの交換。
エンジンの回転がスムースになり、振動も軽減できますからね。
あと、走るシチュエーションによっても変わると思いますがスプロケ交換でハイギヤードにしたり、ローギヤードにしたり自分の走りに合うギヤ比にするといいと思いますよ。
さて、オリジナルの状態について私の素直な感想を書かせていただくと、
法令順守で車間距離を十分に確保して時速60kmまでなら問題はないと思います。
GN125Hの走りの特徴としては、単気筒エンジン独特のドコドコ感というかトコトコ感というのか、エンジンの回転数でいうと5000回転くらいまでなら、その雰囲気を楽しむことができます。オリジナルのギヤ比5000回転というと大体時速55kmくらいだと思います。これくらいのスピードで走っていると振動も気になるほどのことはなく、むしろ心地いい振動でバイクに乗ってる感があり、なかなか爽快な気分にさせてくれます。
特にGN125Hはライディングポジションが楽という特徴があるんです。
理想を言えば、もう少しハンドル位置が離れて低い方がいいとは思うんですが、それでもこのポジションは非常に楽です。
1日300キロくらいのツーリングでも、ケツは痛くなってもポジションによる疲れというのはほとんど感じませんからね。
足つき性の良さとライディングポジションの楽さというはGN125Hの最大の魅力だと思ってます。
さらにハンドルの切れ角度が大きいので、小回りやUターンが滅茶苦茶楽です。しかも車重が軽いので取り回しが超楽ちん。
まあ、125ccクラスのバイクはそもそもコンパクトで軽いわけじゃから、GN125Hだけのメリットというわけではないんだろうけど、ライディングポジション・足つき性・取り回しはやはりGN125Hの特徴です。
では、オリジナルGN125Hのデメリットというか問題点はというと
先ず第一にブレーキのプアーさが挙げられます。
冒頭でも書いたように、法令順守で車間距離をたっぷりとって走れるのであればブレーキが効かないわけではないので問題はなんだけれど、タイヤがグリップしないこともあり、強く握ればロックして滑るし、弱ければ当然のことながら制動距離は伸びてしまうわけで、私の場合は十分過ぎるほど車間距離をとるようにして走っていました。
ただ、こちらが安全運転と思い車間距離を空けていると、必ずと言っていいほど車が割り込んでくるんですよ。すると車間距離は一気に縮まってしまうわけで、危険を感じ車間距離を空けるとまた車が割り込んでくるという繰り返しが起きてしまいます。
ただグリップのいいダンロップタイヤに交換してからは、通常通りの車間距離にできるようになったので最近は以前のように車が割り込んでくるということは少なくなりました。
そうです、少なくなったということでなくなったわけではありません。
やはりブレーキ自体はプアーなので十分に車間距離はとっておきたいバイクなんですよね。
次の問題点はエンジンの振動です。
5000回転くらいまでは心地いいんですが、それ以上回すと振動が凄いです。
この原因はもちろんエンジンそのものなんでしょうが、エンジンとともにというか、もしかするとそれ以上にフレームに問題があるような気がしています。
60キロ走行くらいまでなら問題なく走れるので、法令順守の方には全く問題はないはずです。
だってGN125Hは原付二種であり自動車専用道路や高速道路は走れないので私が知る限りGN125Hが走れる道で60キロ以上のスピードが出せる道はないはずなんですよね。
となると、60キロまで問題なく走れれば問題はないわけです・・・・(笑)
ただ、私はストレス発散も込めて、たまに私設サーキットを走ることがあるんですが、そこを走るとGN125Hの素性がよく分かるんですよ。
サーキットだからといっても別に限界に挑戦しようというわけではなく、法定速度以上のスピードを出してみたいなと思ったときのことなんですが、完全オリジナルのGN125Hで70キロ以上の連続走行というのは、けっこう振動を感じてしまいます。80キロ以上ともなるとだんだんイヤになってきます。
GN125Hはオリジナル状態で時速100キロ(メーター読み)は出るんですが90km以上になると振動で車体がバラバラに吹っ飛んじゃうんじゃないかと思えるほど激しい振動に襲われます。これはエンジンそのものの素性ということもあるんでしょうが、フレームがヤワイという感じを受けます。
例えば自転車でもいえることなんですが、ママチャリで長い下り坂を走ってスピードが乗ってくるとハンドルがぶれるという経験をしたことがあると思うんですがロードレーサータイプの自転車だとほとんどぶれないんですよ。これは、まさにフレーム強度の差だと思うんですが、GN125Hのフレームは私の素直な感想としてはヤワイと思います。
ただ、これも対策はあるんですよ。
私のお勧めは、プラグをイリジウムプラグに交換し、プラグコードをパワーケーブルに交換することです。
手軽でコストも安いので絶対のお勧めなんですが、この交換によって80km巡航走行がさほど苦にならないレベルまで改善されます。さらに回転もスムースに上がるし、高回転でのエンジンの息つきも改善されます。
それと、もうひとつのお勧めがスプロケ交換です。
私の場合はリアスプロケを1コマ分ハイギヤードにしました。
GN125オーナーの間ではフロント交換派とリア交換派がいるんですが、私はタイヤをダンロップのTT100&K127にしたもんでワンサイズ大きくなった分スプロケでいうところのハイギヤード化になっているもんで、フロントを交換するとハイギヤード化しすぎて加速が悪くなるだろうと思い、リヤのスプロケ交換をしたわけです。
この効果もてきめんで、私としては実に良くなったと思っています。
オリジナルではどうしてもローギヤード過ぎると感じていたんですよ。
これも走り方になると思うんですが、オリジナルではローギヤードなのでスタートするとポンポンとギヤを上げてほとんど常に5速キープという感じになっていました。
これは、いい悪いというよりは好みの問題だと思うんですけど、オリジナルは前述のように5速キープと言う感じでオートマ状態なんですよ。ところがハイギヤード化になると、そういうズボラな乗り方ではなくシフトダウン・シフトアップがどうしても必要になってくるんです。
これは面倒だと思う人もいるでしょうが、私はギヤ付きバイクに乗っている感があって楽しいんです。シフトチェンジするのってバイクの楽しみの大きな要素だと思っているもんで適切なギヤを意識して加速や減速を楽しめるんですね。それとエンジンブレーキの効き具合がマイルドというかスムースになって乗り易いというイメージです。
ただしハイギヤードにしたから単純に燃費が伸びるというものではないと思います。前述の通り、シフトチェンジをよくするということは結果的にローギヤードのギヤを選ぶ可能性が高いわけで、逆に燃費が悪くなるということも考えられるわけですからね。ちなみに私の場合は燃費についてはほとんど差がありませんでした。
で、その燃費なんですが原付二種というクラスのバイクにとって燃費というのは非常に大きなポイント、性能だと思うんですよ。
私の場合、厳密に燃費計測しているわけではなく、あくまで満タン方なんですが一番悪かったときの燃費は33.4kmで逆に一番伸びたときの燃費は46.4kmでした。その差はなんと13km・・・・。
ガソリンを入れるときにセンタースタンドかサイドスタンドかで傾きも違うので大雑把なデータではあるんですが、17000km以上も走れってその平均を見れば、ほぼ正確な数値になると思うんですよね。
で、その結果はリッター39.5kmです。
さて、GN125Hの走りについて私がほどこしたパーツ交換をした場合にはなかなかなもんです。
125ccという非力なエンジンでも、峠道をそれなりに楽しむことができます。
現実の馬力がどんなものなのかは、正確なところは不明ですが、私が感じているのはおそらく10馬力くらいじゃないかなと思っています。
正直なところ、スポーツバイクと呼ぶには物足りなさがあるんですが、それはエンジンパワーもさることながらフレーム・サスペンション・ブレーキといった走りに直結する部分ですね。
ですから、スポーツ走行や峠道をギンギンに攻めたいと思っているのであればGN125Hはあまりお勧めできるバイクじゃないです。もう、心を鬼にして正直なところをぶっちゃけますが、現代の感覚で見ればGN125Hは走りの部分についてはレベルは決して高くはない。もっとハッキリ言えばそれなりに低いと言えます。もちろん、あくまでも私の感想ということですからね。
ただし、単純に性能が悪いといっているんじゃないんです。
これも私の持論になりますが、全ての工業製品はコストパフォーマンスで価値を判断すべきなんです。
なんたってGN125Hは車両価格は12万円なんですよ。
12万円でこれだけの性能のバイクが他にあるかというと、ないんです。
125ccでミッション車となれば、選択肢はグッと狭まるし価格も30万円以上しちゃいます。
前述した性能の物足りなさも、この価格であれば全てが許容範囲内になっちゃうんですよ。
GN125Hは30年以上も前に設計されたもので現代のバイクと同列で見ること自体がちょっとナンセンスなような気がするんですが、間違いなく言えることは抜群のコストパフォーマンスのバイクであるということです。
あなたが、もしGN125Hのデザインが気に入ったのであれば
そして
自分らしくカスタマイズをしたいなぁ
あまりバイクにお金をかけれないなぁ
すっ飛ばすわけじゃないけど、バイクの爽快感を味わってみたいなぁ
な~んて思っているんであれば絶対にお勧めしちゃいます。
そして、GN125Hにはもうひとつ最大の魅力があるんですよ。
っていうか私はこれが最大の魅力だと思っているんですが
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GN倶楽部
このGN倶楽部での出会いは、もしかするとGN125というバイク以上に人生の宝物になるかもしれません。
シンプルなバイクなので自分でオリジナルパーツを取り付けるというのもひとつの楽しみです。
GN125H納車1周年記念-1 購入のきっかけ
GN125H納車1周年記念-2 デザインについて
GN125H納車1周年記念-3 走りについて
GN125H納車1周年記念-4 オーナーになって分かったこと
GN125H納車1周年記念-5 まとめ