以前に何度か書いたことがあるのじゃが、私の憧れのバイク、ナンバーワンはkawasaki W-1である。今やクラシックバイク、ビンテージバイクという存在になると思うのじゃが、
飽きの来ないクラシカルなデザインと超ド迫力のダブワンサウンドは、永遠に憧れの存在という気がする。
OHVエンジンのW-1は当然のことながら生産終了となっており新車で手に入れることはできない。
おそらく現存しているものは極端に少ないだろうし、手に入れるとなると購入価格はさることながら維持するためには結構な金額がかかる、まさにビンテージバイクなのである。
ところが、ユーザーの気持がわかるというか、ライダー心理が分かっているkawasakiさんは、このダブワンを現代の技術で蘇らせてW800というバイクを生産しちょる。
ということで、今回は現代に蘇った伝説のバイク、ダブワンの復刻版であるW800で伊豆ツーリングに行ってきた。
私のツーリングはほとんどの場合、マイペースでお気楽に走れるひとりツーリングなのじゃが、今回はレンタルバイクが企画した伊豆ツーリングに参加した。スタッフメンバーも含めた総勢27台でのツーリングじゃ。
全員が集合した海老名サービスエリアにて
今回のツーリングスケジュールは
各店舗でバイクをレンタルして
08:30 東名高速:海老名SA下りに集合
09:00 出発
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東名から小田原厚木道路
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09:40 箱根ターンパイク早川料金所
10:00 出発
↓
11:10 大観山
11:30 出発
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椿ライン~伊豆スカイライン熱海峠
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12:30 スカイポート亀石
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13:00 マリンタウン伊東 昼食
14:00 出発
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来た道を戻って箱根新道の道の駅:箱根峠
16:00 出発
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17:10 小田原厚木道路 大磯PA
17:30 解散
レンタルバイクの各店舗にバイクを返却
というスケジュール。
さて、kawasaki W800のインプレッションといきたいわけだけど
先ず最初に書いておきたいのが、W800はあくまでW800であってW-1ではないということ。
まあ、当たり前と言えば当たり前なんだけれども、W800にW-1を求めると肩透かしをくらっちゃうよ。もちろんW-1に対するイメージは人それぞれだろうけど、私がイメージしているのは超硬派でストイックでデザインもさることながら、周りを威圧する超重低音のあのダブワンサウンドだ。
W800はデザインこそダブワンのクラシカルな雰囲気を継承しているものの、独特なダブルの形を連想するクランクケースではないし、エンジンサウンドは全くの別物。
いい・悪いは別にして、W800はまさに現代のエンジンであり、実にジェントルにスムースにかかり
そしてスムースに回転してくれる。
ひとことで言うならば、実に扱いやすいジェントリーなエンジンだ。
またがってみる。
お~、いいねぇ~、この感じ・・・・♪
GN125Hにも共通する足つき性の良さと、アップライトなポジションで昭和レトロな雰囲気が出ている。もちろん、こういうポジションは私の好みであり、実に走らせやすい。
走りのフィーリングはというと。
第一印象は、とにかく走らせ易い。
800ccもあるから低回転域は十分なトルクがあって、さっさとギヤを上げてオートマチック車のようにず~っと5速入れっぱなしで街中を走らせることが難なくできてしまうのだよ。
どうも、このイージーさがW-1のイメージとギャップがあるんだけどね・・・・(笑)
街中を楽に流せるというのは、現代社会においては立派な性能だと思っちょるから、もちろんいいことだ。
ちなみにW800はGN125Hと同じように5速ギヤで6速はない。
街中では40km道路が多いと思うのじゃが、40km走行は5速で1500回転。
この1500回転からでも、シフトチェンジせずに、そのまま5速でノッキングなしに加速できるというのはちょっとした驚異じゃよ。
もちろん、W800の走りを楽しむなら、こういうズボラな運転ではなく積極的にシフトチェンジしたい。それこそがミッション車の楽しみのひとつなんだからね。
扱い易いと書いたが、子猫のように大人しいというわけではないのでくれぐれも誤解のないように。
他の同様の排気量のスポーツバイクと比べれば、パワー不足はいなめないし
サスペンションもホンワリしていて乗り心地はいいけど、攻め込むとちょいと不安な部分もある。
だけど、その雰囲気は妙に男心をくすぐるというのか、絶対的な性能はさほどではないけれど
マシンが人間よりって感じがするんだよね。
鉄で出来ているマシンなのに、なんだか不思議と人間らしい温かみを感じるとでも言えばいいのかな。
それでも、きっちり180kmは出るからたいしたもんだよね。
ワインディングでの走りっぷりは、まさに昭和レトロな雰囲気でね。
素直なコーナリングでけっこう気持ちよく走れるんですよ。
大型のスポーツバイクにありがちな、乗せてもらってるって感じじゃなくて
あくまでも自分の意思でコーナーを攻められるという感じなわけよ。
例えばアクセルコントロールによるジャイロ効果みたいなもので大型バイクってその影響が強いと思うんだけどW800の場合は全く自然な挙動で、自分のテクニックがそのまま走りに出るという感じなんだよね。
そういう意味で、飽きずに楽しめるということは言えると思う。
もちろん絶対的なスピードや性能という点では最新設計のバイクには及ばないのは事実だけど
そもそも最新の大型バイクのパワーを完全に使いきれるライダーなんてアマチュアじゃ存在しないでしょ。
なんたって、少なくとも私にはそんな技術はないからW800のパワーで十分なんだよね。
大観山から観る富士山
天気のいい、秋の空気の中を丸一日W800と過ごせたのは最高でしたよ。
GN125Hにもどこか共通する、何か現代人が忘れていたものを思い起こさせてくれるという雰囲気があるんです。
人間の五感にぴったりフィットしているというのかな・・・・
なにか、着慣れたジャケットを羽織ったような雰囲気とでも言えばいいんでしょうか・・・・。
妙に着心地がいいんですよ。
そう、W800って着心地がいいバイクなんですよね。
とっても自然体。
それがW800だと思いました・・・・♪
そうそう、気になる燃費だけど
行きの140kmがリッター25km、帰りの141kmがリッター31km、トータルではリッター27.5kmでした。この燃費の良さも性能だよね。